ロッキン神経痛のブログ

脳みそから出るアレをこぼさずジップロック

キューバ旅行記(3)社会主義国でインターネットは出来るのか?

 オビスポの街へ出たが、例によって日陰がなく、とにもかくにもやっぱりキューバは暑かった。キューバに来てから暑いしか言ってないんじゃないだろうか。

 

オビスポ通りは、主に欧州から来る観光客向けに綺麗に整備されていて、土産物屋もなかなか充実していた。が、僕たちは脇目もふらずフラフラと歩き続ける。

なぜか?僕達にはこの街で最初に行うべき事があったからだ。

その行うべき事とは、ずばりインターネットをすることである。

 

 社会主義国の常で、ネットはある程度政府に制限されており、キューバでも一般人にはネットは流通していないようだった。

しかし、それでもネットがしたい、したいったらしたい。

そんなネット中毒の僕が事前に調べた方法が下記の3つだ。

 

(1)ネット完備の観光客向け高級ホテルに泊まる。

(2)通信会社とプロパイダ契約を結び、月契約で高額な使用料を払う。

(3)街角でwifiプリペイドカードを購入し、wifiスポットで使用する。

 

しかし(1)高級ホテルの予約は、どこへ確認しても予約満室となっており不可。(2)プロパイダ契約はそもそも観光客では契約出来ない為不可。

結果、僕たちは(3)のプリペイドカードを購入し、街角で優雅にインターネットを満喫する事にして、こうしてオビスポの街でプリペイドカード売り場を探しているのである。

 

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 オビスポで踊るダンサー達 写真を撮ると物凄い勢いで金を要求してくる~

 

 それにしてもインターネットの魔力というのはすごいもんで、たった数日ワールドワイドウェブから切り離されるだけで僕らは、早く繋がりたい!ライン!ツイッター!とにかくオンラインしたいのぉ!と一日中禁断症状に悶え続ける始末。何度僕のiphone6がポケットの中で震えた気がしてチェックしたかも分からない。ちなみにこのオフラインの期間中、「エターナル総書記キューバで行方不明説」がツイッター上でまことしやかに流れていて、後から笑った。

 

 目的のプリペイドカード売り場は意外にも簡単に見つかった。

というのも、街角のある一画に誰が見ても明らかな行列が出来ているのである。店内を覗いてみると、ブラウン管モニタが並び、そこにチラチラとwindowsXPの画面が映っているのも見える。どうやらここに間違いなさそうだ。

 

全く冷えていない水を近くの売店で入手してから、それを飲みつつ店の前で待ち、30分程して僕たちの番がやってきた。ドアマンに案内され、クーラーの効いた店内に入ると、窓口に座っている女性店員が隣の店員とおゃべりしながらハンバーガーを食べている。

どうやら時間的にランチタイムらしい。僕たちがWifiプリペイドカードを買いたい旨を身振り手振りで伝えると、おしゃべりは継続しながら、こちらに手を差し出してきた。

 

どうやらパスポートを見せろという事らしいが、日本じゃまずあり得ない接客態度だ。なんて態度だ、ふざけている、ありえない。手を差し出された意味が分からないふりをして、手に口づけでもしてやろうか?婚約指輪をはめてやろうか?カリブ海の見える丘にある教会で結婚式をあげて、子供は二人に犬が一匹の幸せな家庭を築いてやろうか?

しかし、キューバ人との婚姻には日本から婚姻用件具備証明書のスペイン語訳を持参する必要があるので今回は諦めた。

 

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 Wifiプリペイドカード売り場~

 

 この一件も含め、色々な所へ行くうち僕にもだんだん分かってきたが、やる気なし、笑顔なし、問題なし。これがキューバの「普通」みたいだ。

 

これもどこかで聞きかじった知識で申し訳ないが、キューバ人の平均月収は日本円で大体2,000円程だという。日本ならメイド喫茶でオムライスにチェキセットを注文するだけで吹っ飛んでしまう額。分からない?メイド喫茶へ行こう。僕はメイド喫茶を愛しており、気の狂ったように通っていた時期があるのだけれど、その話をするとまぁ長い上に気持ち悪いのでまた今度にする。

 

とにかく超低賃金労働者の彼らにとって労働とは、賃金と比べたら割に合わないけどしゃあなしにやる、という性質のものなのだ。そこに日本並みのサービスやおもてなしを期待する方が間違っている、と自分を納得させた。

そうこうしているうち、30分単位のwifiプリペイドカードを二枚購入する事が出来た。二枚で5CUC、日本円で約600円。キューバ人の月収からするとなかなかの値段だ。

 

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 ~Wifiプリペイドカード~

 

 その後僕たちは、少し離れた高級ホテルのロビーにお邪魔して、念願のインターネットにありつく事が出来た。街中にもwifiスポットはあるみたいだが、確実だし冷房も効いているので、高級ホテルを探す事をおすすめしたい。

 タダで泊まりもしないホテルロビーに居座るのも申し訳ないので、カフェでお洒落にジェラートを頼んだ僕たちは、待ちに待ったインターネットを満喫した。

環境が悪いのか、ブチブチ切れるwifiと格闘しながらトゥイッターやラインを嗜んでいると、たちまち1時間が経ってしまっており、気づくとドロドロの何かと化したジェラートがそこにあった。ネットの魔力ってすごい。

流石に反省した僕達は、脱インターネット、脱資本主義を合い言葉に気を取り直してキューバ観光に街へ繰り出したのだが、一時間後にはプリペイドカード片手に涼しいホテルのロビーに帰ってくるのだった。

 

 

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